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第一回 サイバーエージェント 宣伝本部 ゲームプロモーション室 室長 齋藤隼一氏 「得意淡然、失意泰然*」の巻

 

おさらい~プロローグ~

ここでは、マーケのケン子さんこと新人マーケター見学が、生意気なゲームマーケターだった元彼を見返すべく、スマホゲームの著名なマーケターから普段聞けない仕事の哲学や技を伺いマーケの知見を増やしつつ一人前のマーケターへと爆速で成長していく物語である。

プロローグを漫画で読む↓
https://cropro.jp/doc/news/index?id=28

 

第一回 サイバーエージェント 宣伝本部

ゲームプロモーション室 室長 齋藤隼一氏

 

「得意淡然、失意泰然」の巻


 

マーケのケン子さんが今回得た心得

一か条 「仮説思考とゼロベースでの洗い出しを徹底すべし!」

二か条 「熱狂的な分野を見つける、苦手分野は習慣化すべし!」

三か条 「ストーリーを考えるべし!」

 


第一回はサイバーエージェント 宣伝本部 ゲームプロモーション室 室長 齋藤隼一氏です。

都会的な雰囲気を漂わせながらも、物静かで優しい表情をくずさない齋藤氏。

サイバーエージェントのゲーム事業に携わる子会社11社が所属する、SGE(Smartphone Games & Entertainment)事業部全体のマーケティングを統括する齋藤氏に、マーケの新人としての心得全三か条を伺ってきました。新人のケン子だけでなく、横にいた弊社中堅マーケ担当の方がうんうん頷いておりました。


* 得意淡然、失意泰然:物事がうまく行っている時(順境の時)は、おごらずに、淡々としていなさい。物事がうまくいかない時(逆境の時)は、落ち込んだりせず、ゆったりと構えていなさい。©2006名言ナビ.net

 

 一か条 「仮説思考とゼロベースでの洗い出しを徹底すべし!」


見学(以下、ケン子) 本日は宜しくお願いいたします。

 

齋藤氏 よろしくお願いいたします。

 

ケン子 齋藤さんは、いつからゲームプロモーション室の室長なんですか?

 

齋藤氏 サイバーエージェントに入社して、最初はインターネット広告代理店部門にいました。その後スマホ事業に力を入れていくことになり、スマホのサービスのプロデューサーになった後、ビジネス事業部を経て、2年前から今の宣伝本部でゲームに関わるプロモーション全般に携わっています。

 

ケン子 ゲームのマーケティングはここが初ですか?

 

齋藤氏 サイバーエージェントに入る前はCMの制作会社にいたのですが、その時はよく大手ゲーム会社のCM制作を担当していました。

 

ケン子 珍しいですね。CMの制作会社からゲームのマーケティングというのは。

 

齋藤氏 そうですね。広告制作の現場と代理店、今はクライアント側として、全部のポジションを経験しているのでやりやすい部分とやりにくい部分があります(笑)

 

ケン子 今の会社に入られた経緯は?

 

齋藤氏 学生時代の友人から誘われたのがきっかけです。実は誘われてから何年か迷っていた時期がありました。当時担当していたクライアントに代理店としてサイバーエージェントが入っていて、サイバーエージェントは若いのに本当に優秀な人が多いとクライアントから評判が良かったので、最初は踏ん切りがつかなかったのですが(笑)実際に働いてみたらどうなのだろうと思って決めました。

 

ケン子 入社して仕事で感じたギャップはありますか?

 

齋藤氏 今いる宣伝本部で言うと、宣伝部というのは華やかなイメージがありますが、実際は泥臭くて地道な仕事ですし、日々数字と向き合っていて、扱う金額も大きいのでプレッシャーをかなり感じています。

でもそれが醍醐味でもあります。数字の成果が出たときは勿論ですが、狙っていたような反応をユーザーの方々がしてくれたり、開発側のスタッフが喜んでくれたりすると嬉しいですね。

特にSGEは開発側と宣伝側の距離が近くて、運命共同体のような気持ちで取り組んでいるので、プレッシャーはあるものの喜びも一入です。

 

ケン子 想像を超えるプレッシャーですね。そんな中仕事する上で意識されていることって何ですか?

 

齋藤氏 細かい作業を丁寧に行うこと、そして自分の仕事を俯瞰で見ることです。その両極を意識するようにしています。

具体的には、ゼロベースで情報の洗い出しをして、仮説を立てます。独りよがりになっていないか、ユーザーの方々に伝わるものになっているかを、きちんと考え抜いて狙いを持って進めていきます。例えば、TVCMでいうと、ターゲットはどこなのか、ターゲットに刺さるクリエイティブは何がベストなのか、それはどのくらいのGRPでどのエリアに出稿するのが最適なのか、そのときのオンエア期間や打ち方は、、、など。変数が多く、正直きりがないときもありますが、自分たちの決めた施策や狙いの根拠がしっかりしていると、振り返るときに次に活かしやすくなります。

 

ケン子 そこまで洗い出されていると、失敗も少なそうですね?

 

齋藤氏 それでも失敗することはあります(汗)。

 

ケン子 えっ!

 

齋藤氏 失敗するときは大体、変な習慣や前提に捉われてゼロベースでの洗い出しが足りなかった時が多いですね。ゲーム事業の担当役員である日高(日高裕介氏:取締役副社長 ゲーム事業管轄)にも合間で時間をいただき、客観的なアドバイスをもらっています。そうすることで、自分では気付かなかった部分を見つけるようにしています。

 

 二か条 「熱狂的な分野を見つける、苦手分野は習慣化すべし!」


ケン子 ゼロベースで情報を洗い出して仮説を立てる!と。心にメモ書きしました!

でも世の中には情報が溢れていますよね。正しい情報だけをキャッチアップするには、取捨選択出来るくらいの経験は必要なのかなって思うんですけど・・・。

 

齋藤氏 心配しないで、ケン子さん。

 

ケン子 えっ!

 

齋藤氏 たしかに、大量の情報を取捨選択するには、圧倒的な情報インプットとそれによる決断経験が必要だと思います。ただ、経験が少なくても出来ることはあります。まずは、熱狂できる分野を一つでも見つけること。恋愛でも体を鍛えることでも何でもいいです。私だったら今は漫画になりますが、熱狂する人たちのハマっていく流れがわかるようになるので。

次に、苦手分野に触れる習慣を作ることです。正直、私はこれまで数字に触れる機会が少なくて数字に弱かったのですが、ゲームのプロモーションを担当するようになって、数字に強くならないとやっていけなくなりました。

そこで毎朝8時に担当しているゲームの数字、DAUや獲得数、継続率や売上などをチェックして、チームに共有しています。2年ぐらい土日も年末年始も関係なく毎日続けていますが、数字がわかるようになって、数字が好きになりましたね。

 

ケン子 より担当ゲームへの理解が深くなりますね。他社のゲームを見る視点も変わりました?

 

齋藤氏 そうですね。あとは、数字の変動がわかるようになって、変に一喜一憂しなくなりました。

 

ケン子 それは大きい!2年続けられているそうですが、いつ頃から慣れてきましたか?

 

齋藤氏 半年ぐらいかかったかもしれないですね。ユーザーの方の動きとしてデータが見られるようになったので良かったと思います。1日10分もかからない時間でやれることなのでオススメです。

▲小さい頃の夢は、サッカー選手。高校時代は、医者を目指していたときも。

 

ケン子 なんだかスマートになんでもこなされて、さすが齋藤さんです!大きな壁はなかったですか?

 

齋藤氏 そんなことないです・・・うーん・・・そうですね・・・

 

ケン子 (もしや壁がないとか・・・?)

 

齋藤氏 サービスのプロデューサーをしていたときは壁だらけでした。変に気負ってしまって、自分でなんとかしよう、という意識が強かったように思います。最近は、何か違和感があるとすぐ相談しますし、指摘やアドバイスをもらうと、内省して次に活かすようにすぐ行動するようにしているので、日々の壁を壁と認識していないのかもしれません。悩みもそれほど持たないように意識しています。仕事の時もプライベートの時も普段から感情の起伏が出ることが少ないです。

 

ケン子 きっと意識的に感情の起伏を抑えているのではなくて、自然と身についている感じですよね。

 

齋藤氏 そうですね。あまり感情が表に出なくて。もちろん怒りたくなることもありますが、自分の至らなさが原因のことが多いので。

 

ケン子 (メンバーにも優しそうだな・・・)感情のコントロールがお上手なんですね。

でもイケてない齋藤さんも知りたいので、ご自分の人生のGOOD/BADグラフを書いてもらえませんか?

 

齋藤氏 人生のGOOD/BADグラフ?あっ、はい。

 

▲イケてない齋藤さんは見つからなかった。

 

ケン子 えー!ほぼほぼGOODですね!

 

齋藤氏 そうですね。高校時代はちょっと暗黒*でした(笑)

(*「男子校だったのと、高2で色々な事情がありサッカー部をやめましたし、医者になる道も途中で諦めました…」と齋藤さん。)

 

 三か条 「ストーリーを考えるべし!」


ケン子 話が逸れました、すみません。今までのキャリアと違う、初のゲームプロモーションの仕事でも、特別戸惑ったことはなかったのでしょうか?

 

齋藤氏 サービスづくりもプロモーションも根底の考え方は同じだと思っていて、まずは思想というか、理想的な事業展開のイメージから逆算して、このタイミングでこういう状態にしたいなというストーリーがあって、そこに紐づく施策を考えていくので、ゲームだからこその特別感はありませんでした。

 

ケン子 ストーリーというのは、定性的か定量的かで言うとどちらに置かれるんですか?

 

齋藤氏 両方ですが、最初は定性的な部分から入るようにしています。

例えば、VRモードが搭載されていて、超美麗3Dグラフィックが特徴の『オルタナティブガールズ』の場合、「スマホVRといえばオルガル」にしたいという理想状態があり、最初にゲームの情報が出たときに「スマホでVRって何?」という疑問や興味関心から始まり、そこから多くの人に体験してもらう中で「こんな面白いものがあるんだ!」と徐々に広がっていき、東京ゲームショウやTVCMでメジャー感を得て、ゲームユーザーの間で話題になる、といったストーリーを妄想しながらプロモーションを考えました。

 

ケン子 定性的なストーリーを持ちながら、定量的に施策を当てはめていくということですか?

 

齋藤氏 定性的な状態目標と、定量的な数字目標をつき合わせて、理想と現実のギャップを埋めていきます。その施策で本当に事業の成果につながるか、動きやストーリーがプロモーション都合になっていないかを意識しながら、二つの目標を擦り合わせていきます。

 

ケン子 施策を選ぶ時の判断基準はありますか?


齋藤氏 一番は事業成果につながるか、ですね。あとは、私達の感覚が市場とずれてないか見極めるためにも、なるべく新しい施策を試すようにしています。先行者利益ではないですが、やっぱり新しい施策は、早ければ早いほど効果がよいので。

ケン子 ここで、熱狂的な分野を見つけるというのが活きてくるのですね!

 

齋藤氏 ストーリーを考えるというのは、ゲームの運営やプロモーションの都合で決めていくのではなく、ユーザーの方がどう感じるか、どのようにゲームに入っていくか、この情報を得たらどういう行動をしたくなるか、などユーザー目線のストーリーを考えることです。ユーザーの方の気持ちになることは、とても大切です。

 

ケン子 はい!実際にユーザーさんと触れ合う機会を作ったりされていますか?

 

齋藤氏 はい。ニコ生やリアルイベント、体験会を多く実施して、生の声を聞くようにしています。CMをつくるときも、ソーシャルでどういう会話が発生するかを意識してつくっています。

リアルイベントやニコ生に参加される方は熱量の高い方々だと思うので、新しいアイデアに結びついたり、より効果的な施策にブラッシュアップするヒントをいただいたり、とても学ぶことが多いです。

 

ケン子 貴重な場ですね!そんな中で、課題に感じていることはありますか?

 

齋藤氏 ゲームのプロモーションが同じような手法が多くなっているので、新しい手法を私達で発明したいです。SGEは、幅広いジャンルのゲームが揃っていますし、事業側との距離も近く、良い環境だと思うので、もっといろんな手法にチャレンジしたいですね。

 

▲洒落たオフィスにオシャレな齋藤氏。写真も、余白たっぷりな洒落た構図が似合います。

 

ケン子 ちなみに先程の人生のGOOD/BADグラフなんですけど、今が一番高いですね!ぐぐぐっと伸びてますね!

 

齋藤氏 今が一番充実してますね。サイバーエージェント自体が良い意味で1年後2年後に何が主軸になっているかわからないくらい変化に富んだ組織でそもそも刺激的なのですが、今は近い将来に、ゲーム業界でNO.1になることが目標です。これからどんどん盛り上げていきたいです。

 

ケン子 事業の成長と共に、齋藤さんの人生グラフも伸びると?

 

齋藤氏 信頼できる仲間とやりたいことが出来る環境にいるというのが、一番充実していてGOODだなと思っています!まだわかりませんが、SGEという事業部名は「Smartphone Games & Entertainment」の略なので、ゲームだけでなくエンターテイメント分野のサービスも出てくるのではないかと思っていますし、新たなジャンルが出てきても、ゲーム事業で築いたベースを活かして、事業を伸ばしていけるような組織にしたいです。

 

ケン子 しびれるー!本日は有難うございました。

 

 

次回はどこへ行こうかな・・・

 

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